むー太郎日記

ふわふわの毛が生えた30代男性の憂いと嘆き

昔ながらの中華そばみたいなバージョンアップがいい。

メインのWEBブラウザChromeを使っており、PDFのダウンロードが多いのだが、

最近になって、PDFファイルをダウンロードした際に、自動でAcrobatReaderが立ち上がり、ダウンロードしたPDFを表示するようになった。

PDFビューワは通常、「PDF XChange Viewer」を使っているので、既定のアプリが変わっちゃったのかな、と考えたのだが、そういうわけではなかったようで、設定を変更したところ、PDFダウンロード時にPDF XChange ViewerとAcrobatReaderの両方が立ち上がり、それぞれが同じPDFファイルを表示するという事態となった。

何なのだこれは。ググったが同じような現象がヒットしない。

Adobeのバージョンアップのタイミングで、変な拡張機能かなんかが入ったのかなあ等と思いつつ、Acrobatをそっとアンインストールすることにした。

Adobeもいろんなバージョンアップで大分動きがモッサリするようになったよなあ。よくわからない機能も増えたし。昔はもっとサクサク動いていたような気がする。

 

 

Windowsなんかも、これは思い出補正かもしれないけど、XPとか98のほうがひょっとしてサクサク動いてたんじゃないの、という気がしてくる。
それはちょっと言い過ぎか。でも、当初Win10モデルで買ったPCが、「ユーザーエクスペリエンス向上のためのフィードバック」だとか「キャッシュの処理」だとか「Updateの後処理」なんかで、リソースがカツカツになっちゃってたりするのを見ると、何か間違ってるよなあ、と思ってしまう。

機能改善の結果なんだろうか。

 

 

オトナの世界というのは、往々にして常に改善・向上を求めらるものだ。売上を伸ばせ!とか利益率を向上しろ!とか生産性を上げろ!とか他社と差別化しろ!とかそういう言葉が飛び交う。僕の少ない経験上だが、「去年通りでいいよ」とか「今までよりちょっとマイナスにしましょう」みたいな方針で進む仕事っていうのは、どちらかと言うと少ないんじゃないだろうか。

改善や向上っていうのは、それ自体は良いことだと思うんだけども、それが行き詰まったときにおかしなことになっちゃう、みたいなのはよくあることみたいだ。

ニコニコ動画も生放送とかプレミアム会員とかその他いろんなコンテンツがいっぱいできて(それを楽しんでいる人、すみません…)昔のシンプルな、動画にコメントが流れるだけの方が面白かったよなあ、と思っちゃうし、ゲームなんかも息が長いタイトルになると、作品ごとに新しい要素が追加されて行って、新規プレイヤーが参入しづらくなっているものがいっぱいある。

 

 

とはいえ、何にも変えないままでずっと続ける、というのも良くないようだ。

以前読んだ東海林さだおさんの本で、色んなラーメン屋にインタビューした内容を書いたものがある。確か東京のラーメン屋さんだったと思うのだが、そこは昔ながらの中華そばを売りにしており、やってくるお客さんは「10年通っているけど、大将のラーメンは変わらない味でおいしいね」なんて言って喜ぶのだけれども、大将に言わせてみれば、ちょっとずつラーメンの味は工夫して変えていっているので、10年前のラーメンと今のラーメンでは、てんで別物になっちゃってる、とのことだ。

なかなかおもしろい話だな、と思った覚えがある。

 

 

ラーメンにトンカツのせるようなバージョンアップも、それが美味しければ良いんだけれども、どちらかというと上記のラーメンのような、気づかれないようなレベルのもののほうが大事だったりするんだろうな、と、無理やりラーメンに例えることでお茶を濁し、このおはなしはオシマイである。

 

 

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追記:

文頭Arcobatの問題が解消したので覚え書き。

AcrobatReaderを開いて

環境設定>一般>基本ツール の

ChromeブラウザーでPDFがダウンロードされたとき、ReaderでそのPDFを自動的に開く」のチェックボックスを外すと解消。

 

まさかAcrobat側の設定だったとは。

どっちにしろ更新のときにしれっと設定も一緒に変えるのやめてほしい。